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人事院規則一―九

(沖縄の復帰に伴う国家公務員法等の適用の特別措置等)
(昭和四十七年五月十三日 人事院規則一―九)

最終改正:平成一五年一月一四日人事院規則一―三七


 人事院は、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律に基づき、沖縄の復帰に伴う国家公務員法等の適用の特別措置等に関し次の人事院規則を制定する。

(欠格条項)
第一条  沖縄の法令の規定(沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号。以下「特別措置法」という。)第二十五条第一項の規定によりなお効力を有することとされる沖縄法令の規定を含む。)により禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者は、それぞれ国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号。以下「法」という。)第三十八条第二号に該当する者とみなす。

(条件附採用期間)
第二条  特別措置法第三十二条の規定により一般職の国家公務員となる者(以下「復帰職員」という。)で特別措置法の施行の際琉球政府公務員法(千九百五十三年立法第四号)の規定に基づく条件附採用期間が終了していないものは、法第八十一条、規則一一―四(職員の身分保障)第九条及び規則一四―四(営利企業への就職)第九項の規定の適用については、当該条件附採用期間の開始の日から起算して六月を経過する日(その日において琉球政府の職員として実際に勤務した日数と一般職の職員として実際に勤務した日数とを合算した日数が九十日に満たない場合にあつては、その合算した日数が九十日に達する日)までの間、条件附採用期間中の職員とみなす。

(休職)
第三条  復帰職員に係る琉球政府公務員法又は同法に基づく人事委員会規則の規定による休職の処分で特別措置法の施行の際効力を有しているものは、法又は規則一一―四の相当規定による休職の処分とみなす。
 復帰職員については、特別措置法の施行の際沖縄の刑事訴訟法(千九百五十五年立法第八十五号)の規定により起訴されている場合は、法第七十九条第二号に該当する場合とみなす。

(懲戒)
第四条  復帰職員については、琉球政府公務員法第三十七条第一項各号に該当する場合は、それぞれ法第八十二条第一項各号に該当する場合とみなす。この場合における懲戒処分については、停職の期間は一日以上六月以下とし、減給の期間は六月以下、減給分は俸給の月額の十分の一の額に相当する額以下の額とする。

第五条  復帰職員に関する法第八十二条の規定の適用については、琉球政府の職員として職務上知ることのできた秘密と特別措置法の施行後に漏らす行為は、法第百条第一項に違反する行為とみなす。

(審査請求)
第六条  復帰職員(特別措置法の施行前に琉球政府を離職した者で離職の際一般職の国家公務員が従事する事務に相当する事務に従事していたものを含む。次条において同じ。)に係る琉球政府公務員法第五十七条第四項の規定による不利益処分についての審査の請求で、特別措置法の施行の際琉球政府人事委員会に係属しているものは、当該処分に相当する法第八十九条第一項に規定する処分についてされた法第九十条第一項の規定による審査請求とみなし、引き続き人事院に係属するものとする。この場合において、琉球政府公務員法及び同法に基づく人事委員会規則の規定によつてされた手続は、法及び規則一三―一(不利益処分についての不服申立て)の相当規定によつてされた手続とみなす。

(再審の請求)
第七条  復帰職員に係る再審の請求で特別措置法の施行の際琉球政府人事委員会に係属しているものは、特別措置法の施行の日における規則一三―一第五十七条の規定によりされた再審の請求とみなし、引き続き人事院に係属するものとする。前条後段の規定は、この場合の再審に準用する。

第八条  削除

(職員団体のための職員の行為)
第九条  復帰職員に関する法第百八条の6の規定の適用については、同条第三項中「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第四号の職員として同法第七条第一項ただし書の規定により労働組合の業務に専ら従事したことがある職員については、五年からその専ら従事した期間を控除した期間」とあるのは「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)の施行の日から起算して一年を経過する日までの間に第一項ただし書の規定により登録された職員団体の役員として専ら従事したことがある職員については、その専ら従事した期間を加算するものとし、特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第四号の職員として同法第七条第一項ただし書の規定により労働組合の業務に専ら従事したことがある職員については、その専ら従事した期間(沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の施行の日から起算して一年を経過する日までの間に係る期間を除く。)を控除するものとする。」とする。

(復帰職員の特別措置法の施行の日における俸給月額)
第十条  復帰職員の特別措置法の施行の日における俸給月額は、当該職員が琉球政府(琉球政府に引き継がれた機関を含む。)の職員となつた日に給与法の適用を受ける職員となり、引き続き在職したものとみなして規則九―八(初任給、昇格、昇給等の基準)の規定を適用した場合に得られる俸給月額を基準として、人事院が定めるところに従い、決定するものとする。この場合における規則九―八の規定の適用に関し必要な事項は、人事院が定める。

(規則九―八の規定の適用の特例)
第十一条  復帰職員に関する規則九―八第六条から第九条まで、第二十六条(第二十八条において準用する場合を含む。)、第三十四条の2、第三十五条第一項、第三十八条、別表第二及び別表第三の規定の適用並びにこれらの職員の特別措置法の施行の日後の最初の昇格、昇給等に係る同規則第十条、第二十三条、第二十四条又は第三十四条第二項の規定の適用について必要な事項は、他の職員との均衡を考慮して人事院が定める。
 復帰職員のうち、特別措置法の施行の日において休職等のため勤務していない職員の復職等の場合における当該職員に関する規則九―八第四十四条及び別表第八の規定の適用については、琉球政府における休職等の期間は、人事院の定めるところにより、同表に定めるこれに相当する休職等の期間とみなす。

(復帰職員の最初の昇給に係る昇給期間)
第十二条  復帰職員のうち人事院の定める職員の特別措置法の施行の日後の最初の昇給に必要とされる期間は、給与法第八条第六項本文又は第八項ただし書の規定にかかわらず、人事院の定めるところによる。

(初任給調整手当)
第十三条  復帰職員のうち、次に掲げる要件を満たす職員には、初任給調整手当を支給する。
 特別措置法の施行の日において、同日における規則九―三四(初任給調整手当)第二条に規定する官職又はこれらの官職の属する職務の等級より上位の職務の等級に属する官職(同条第二項又は第三項の官職の属する職務の等級より上位の職務の等級に属する官職で規則九―一七(俸給の特別調整額)第一条に規定するものを除く。)を占める職員であること。
 琉球政府の職員となつた日に給与法の適用を受ける職員となり、引き続き在職しているものとした場合に、特別措置法の施行の日の前日までの間に特別措置法の施行の日における規則九―三四第三条又は第四条に規定する職員の要件に準じて人事院が定める要件を満たして初任給調整手当を支給されることとなり、かつ、同法の施行の日に初任給調整手当の支給期間が満了していないこととなる職員であること。
 前項の職員に係る初任給調整手当の支給期間及び支給額その他必要な事項は、同項第二号の規定により特別措置法の施行の日の前日までに初任給調整手当を支給されていたこととされる期間等を考慮して人事院が定める。

(休職者の給与に係る期間)
第十四条  復帰職員のうち第三条第一項の規定により休職になる者に関する給与法第二十三条の規定の適用については、同条第二項又は第三項に規定する期間は、琉球政府公務員法第三十五条第三項の規定による休職の処分の日から起算するものとする。

(平均給与額)
第十五条  特別措置法第五十五条第一項又は第二項の規定による特別の手当を支給される職員が同法の施行後に公務上負傷し、疾病にかかり、若しくは死亡した場合又はこれらの職員が昭和四十八年十二月一日以後に通勤により負傷し、疾病にかかり、若しくは死亡した場合の補償に関する補償法第四条の規定の適用については、同条第二項中「及び義務教育等教員特別手当」とあるのは「、義務教育等教員特別手当及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)第五十五条第一項又は第二項の規定による特別の手当」とする。

第十六条  特別措置法第五十六条第一項に規定する者が、同法の施行前に公務上負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合の補償に係る平均給与額は、補償法第四条の規定にかかわらず、実施機関が人事院の承認を得て定める額とする。

(年金たる補償の特例)
第十七条  特別措置法第五十六条第一項に規定する者に係る同法の施行前に支給事由の生じた障害補償年金又は遺族補償年金の同法の施行の日の属する月の前月までの間に係る額は、補償法第十三条又は第十七条の規定にかかわらず、前条の規定による平均給与額を基礎として琉球政府公務員災害補償法(千九百六十九年立法第百三十号)第十三条又は第十七条の規定の例により計算して得た額とする。

(補償の実施に関する行為の承継)
第十八条  特別措置法第五十六条第一項に規定する者が受けた公務上の災害に係る琉球政府公務員災害補償法又は同法に基づく人事委員会規則の規定に基づいてされた公務上の災害の認定、補償金額の決定及び支払その他の補償の実施に関する行為(昭和四十四年九月三十日以前に支給事由の生じた補償に係るものを除く。)は、補償法、国家公務員災害補償法の一部を改正する法律(昭和四十一年法律第六十七号)又はこれらの法律に基づく人事院規則の相当規定に基づいてされた行為とみなす。
 特別措置法第五十六条第一項に規定する者の昭和四十四年九月三十日以前に支給事由の生じた公務上の災害に対する補償で同法の施行前に支給されたものは、同法第五十六条第二項の規定により行なわれた補償とみなす。

(雑則)
第十九条  この規則に定めるもののほか、復帰職員の処遇等に関し必要な事項は、人事院が別に定める。

   附 則 (昭和六〇年一二月二一日 人事院規則一―九―一)

 この規則は、公布の日から施行する。
   附 則 (昭和六二年三月二〇日人事院規則一―一三) 抄

(施行期日)
 この規則は、昭和六十二年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和六二年四月一五日 人事院規則一―九―二)

(施行期日)
 この規則は、昭和六十二年五月十五日から施行する。
(経過措置)
 この規則の施行の際改正前の 人事院規則一―九第八条の規定による年次休暇に残日数がある職員については、当該残日数(その日数が十日を超える場合にあつては、十日)の年次休暇を昭和六十三年五月十四日までの間に与えることができる。

   附 則 (平成一一年九月二九日 人事院規則一―九―三)

 この規則は、平成十一年十月一日から施行する。
   附 則 (平成一五年一月一四日人事院規則一―三七) 抄

(施行期日)
 この規則は、平成十五年四月一日から施行する。



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