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独立行政法人福祉医療機構の業務運営並びに財務及び会計に関する省令

(平成十五年九月三十日厚生労働省令第百四十八号)



 独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二十八条第二項、第三十条第一項及び第二項第七号、第三十一条第一項、第三十二条第一項、第三十三条、第三十四条第一項、第三十七条、第三十八条第一項及び第四項、第四十八条第一項並びに第五十条、独立行政法人福祉医療機構法(平成十四年法律第百六十六号)第十六条第五項、独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令(平成十二年政令第三百十六号)第五条第二項並びに独立行政法人福祉医療機構法施行令(平成十五年政令第三百九十三号)第一条第四号及び第八条第二項の規定に基づき、並びに同法を実施するため、 独立行政法人福祉医療機構の業務運営並びに財務及び会計に関する省令を次のように定める。

(施行令第一条第四号イの厚生労働省令で定める便宜)
第一条  独立行政法人福祉医療機構法施行令(第二十二条において「施行令」という。)第一条第四号イの厚生労働省令で定める便宜は、入浴、給食、介護方法の指導、生活指導、養護その他の身体上若しくは精神上の障害があって日常生活を営むのに支障がある老人又はその者を現に養護する者に必要な便宜とする。

(業務方法書の記載事項)
第二条  独立行政法人福祉医療機構(以下「機構」という。)に係る独立行政法人通則法(以下「通則法」という。)第二十八条第二項の主務省令で定める業務方法書に記載すべき事項は、次のとおりとする。
 独立行政法人福祉医療機構法(以下「機構法」という。)第十二条第一項第一号に規定する資金の貸付けに関する事項
 機構法第十二条第一項第二号に規定する資金の貸付けに関する事項
 機構法第十二条第一項第三号に規定する資金の貸付けに関する事項
 機構法第十二条第一項第四号に規定する社会福祉事業施設又は病院等の経営の診断又は指導に関する事項
 機構法第十二条第一項第五号に規定する資金の貸付けに関する事項
 機構法第十二条第一項第六号に規定する資金の貸付けに関する事項
 機構法第十二条第一項第七号に規定する助成に関する事項
 機構法第十二条第一項第八号に規定する調査研究、知識の普及及び研修に関する事項
 老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十八条の8に規定する交付金の交付に関する事項
 福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律(平成五年法律第三十八号)第十三条に規定する交付金の交付に関する事項
十一  機構法第十二条第一項第九号に規定する退職手当金の支給に関する業務に関する事項
十二  機構法第十二条第一項第十号に規定する心身障害者扶養保険事業に関する業務に関する事項
十三  機構法第十二条第一項第十一号に規定する情報システムの整備及び管理に関する事項
十四  機構法第十二条第一項第十二号に規定する資金の貸付けに関する事項
十五  業務委託の基準
十六  競争入札その他契約に関する基本的事項
十七  その他機構の業務の執行に関して必要な事項

(中期計画の認可の申請)
第三条  機構は、通則法第三十条第一項の規定により中期計画の認可を受けようとするときは、当該中期計画の最初の事業年度開始の日の三十日前までに(機構の最初の事業年度の属する中期計画については、機構の成立後遅滞なく)、当該中期計画を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 機構は、通則法第三十条第一項後段の規定により中期計画の変更の認可を受けようとするときは、変更しようとする事項及びその理由を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。

(中期計画の記載事項)
第四条  機構に係る通則法第三十条第二項第七号の主務省令で定める業務運営に関する事項は、次のとおりとする。
 施設及び設備に関する計画
 職員の人事に関する計画(人員及び人件費の効率化に関する目標を含む。)
 機構法第十六条第一項に規定する積立金の処分に関する事項

(年度計画の記載事項等)
第五条  機構に係る通則法第三十一条第一項に規定する年度計画には、中期計画に定めた事項に関し、当該事業年度において実施すべき事項を記載しなければならない。
 機構は、通則法第三十一条第一項後段の規定により年度計画の変更をしたときは、変更した事項及びその理由を記載した届出書を厚生労働大臣に提出しなければならない。

(各事業年度に係る業務の実績に関する評価の手続)
第六条  機構は、通則法第三十二条第一項の規定により各事業年度における業務の実績について評価を受けようとするときは、当該事業年度の終了後三月以内に、当該事業年度の年度計画に定めた項目ごとにその実績を明らかにした報告書を厚生労働省の独立行政法人評価委員会に提出しなければならない。

(中期目標に係る事業報告書)
第七条  機構に係る通則法第三十三条の事業報告書には、当該中期目標に定めた項目ごとにその実績を明らかにしなければならない。

(中期目標に係る業務の実績に関する評価の手続)
第八条  機構は、通則法第三十四条第一項の規定により各中期目標の期間における業務の実績について評価を受けようとするときは、当該中期目標の期間の終了後三月以内に、当該中期目標に定めた項目ごとにその実績を明らかにした報告書を厚生労働省の独立行政法人評価委員会に提出しなければならない。

(企業会計原則等)
第九条  機構の会計については、この省令の定めるところによるものとし、この省令に定めのないものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条第一項に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。
 平成十一年四月二十七日の中央省庁等改革推進本部決定に基づき行われた独立行政法人の会計に関する研究の成果として公表された基準(以下「独立行政法人会計基準」という。)は、この省令に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。

(共通経費の配賦基準)
第十条  機構は、機構法第十五条の規定により区分して経理する場合において、経理すべき事項が当該区分に係る勘定以外の勘定において経理すべき事項と共通の事項であるため、当該勘定に係る部分を区分して経理することが困難なときは、当該事項に関する基準を定め、これを厚生労働大臣に届け出ることにより、当該基準に従って、事業年度の期間中一括して経理し、当該事業年度の末日現在において各勘定に配分することにより経理することができる。

(区分経理の方法)
第十一条  機構は、機構法第十五条第三号に掲げる業務に係る勘定(以下「第三号勘定」という。)及び同条第四号に掲げる業務に係る勘定(第十五条第二号及び第十六条において「第四号勘定」という。)の経理については、それぞれの勘定における業務に関する事務の処理に係る経理とその他の経理とを区分して整理しなければならない。

(償却資産の指定等)
第十二条  厚生労働大臣は、機構が業務のため取得しようとしている償却資産についてその減価に対応すべき収益の獲得が予定されないと認められる場合には、その取得までの間に限り、当該償却資産を指定することができる。
 前項の指定を受けた資産の減価償却については、減価償却費は計上せず、資産の減価額と同額を資本剰余金に対する控除として計上するものとする。

(財務諸表)
第十三条  機構に係る通則法第三十八条第一項の主務省令で定める書類は、独立行政法人会計基準に定めるキャッシュ・フロー計算書及び行政サービス実施コスト計算書とする。

(財務諸表等の閲覧期間)
第十四条  機構に係る通則法第三十八条第四項の主務省令で定める期間は、五年とする。

(支払資金等)
第十五条  機構は、厚生労働大臣の定めるところにより、毎事業年度末日現在で、次の各号に掲げる勘定単位においてそれぞれ当該各号に掲げる支払資金等を積み立てなければならない。
 第三号勘定 支払資金
 第四号勘定 責任準備金

(国庫納付金の納付額)
第十六条  機構法第十六条第五項の厚生労働省令で定めるところにより算定した額は、第三号勘定及び第四号勘定におけるそれぞれの残余の額とする。

(短期借入金の認可の申請)
第十七条  機構は、通則法第四十五条第一項ただし書の規定により短期借入金の認可を受けようとするとき、又は同条第二項ただし書の規定により短期借入金の借換えの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 借入れを必要とする理由
 借入金の額
 借入先
 借入金の利率
 借入金の償還の方法及び期限
 利息の支払の方法及び期限
 その他必要な事項

(長期借入金の認可の申請)
第十八条  機構は、機構法第十七条第一項の規定により長期借入金の認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 借入れを必要とする理由
 借入金の額
 借入先
 借入金の利率
 借入金の償還の方法及び期限
 利息の支払の方法及び期限
 その他必要な事項

(償還計画の認可の申請)
第十九条  機構は、機構法第二十二条第一項の規定により償還計画の認可を受けようとするときは、通則法第三十一条第一項前段の規定により年度計画を届け出た後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。ただし、償還計画の変更の認可を受けようとするときは、その都度提出しなければならない。
 長期借入金の総額及び当該事業年度における借入見込額並びにその借入先
 独立行政法人福祉医療機構債券の総額及び当該事業年度において発行するものの引受けの見込み
 長期借入金及び独立行政法人福祉医療機構債券の償還の方法及び期限
 その他必要な事項

(重要な財産)
第二十条  機構に係る通則法第四十八条第一項の主務省令で定める重要な財産は、次に掲げるものとする。
 土地及び建物
 その他厚生労働大臣が指定する財産

(重要な財産の処分等の認可の申請)
第二十一条  機構は、通則法第四十八条第一項の規定により重要な財産を譲渡し、又は担保に供すること(以下この条において「処分等」という。)について認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 処分等に係る財産の内容及び評価額
 処分等の条件
 処分等の方法
 機構の業務運営上支障がない旨及びその理由

(積立金の処分に係る承認申請書の添付書類)
第二十二条  機構に係る独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令第五条第二項の厚生労働省令で定める書類及び施行令第八条第二項の厚生労働省令で定める書類は、それぞれ当該中期目標の期間最後の事業年度の事業年度末の貸借対照表及び当該中期目標の期間最後の事業年度の損益計算書とする。

(立入検査のための身分証明書)
第二十三条  機構法第二十五条第二項の証明書は、別記様式によるものとする。

   附 則 抄

(施行期日)
第一条  この省令は、公布の日から施行する。ただし、第二十二条及び附則第五条から第七条までの規定は、平成十五年十月一日から施行する。

(不動産登記法施行細則の準用)
第二条  機構が機構法附則第二条第一項の規定により不動産に関する権利を承継した場合において、その権利につきなすべき登記の手続に関しては、不動産登記法施行細則(明治三十二年司法省令第十一号)第四十二条第五項の規定については、機構を国の行政機関とみなして、同項の規定を準用する。

(区分経理の設置に伴う経過措置)
第三条  第三号勘定において、機構法附則第二条第八項第一号の規定により第三号勘定に属する積立金又は繰越欠損金として整理するものとされた金額があるときは、当該積立金又は繰越欠損金は、第三号勘定における第十一条のその他の経理に属する積立金又は繰越欠損金として整理するものとする。

(承継時の償却資産に関する経過措置)
第四条  機構の成立の際機構法附則第二条第九項の規定により政府から出資があったものとされた償却資産については、第十二条第一項の指定を受けたものとみなして、同条第二項の規定を適用する。


別記様式(第二十三条関係)

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