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独立行政法人労働者健康福祉機構法施行令

(平成十五年十二月二十五日政令第五百五十六号)



 内閣は、独立行政法人労働者健康福祉機構法(平成十四年法律第百七十一号)第十四条第二項(同法附則第八条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第八項、第十九条、第二十一条、附則第二条第三項、第九項及び第十項、第三条第二項、第六条、第七条第三項並びに第十三条の規定に基づき、この政令を制定する。

(借換えの対象となる長期借入金又は機構債券等)
第一条  独立行政法人労働者健康福祉機構法(以下「法」という。)第十四条第二項本文の政令で定める長期借入金又は独立行政法人労働者健康福祉機構債券(以下「機構債券」という。)は、同条第一項の規定により法第十二条第一項第一号又は第二号に掲げる業務の用に供する施設又は設備の設置又は整備に必要な費用に充てるためにした長期借入金又は発行した機構債券(法第十四条第二項の規定によりした長期借入金又は発行した機構債券を含む。以下この条において「既往の長期借入金等」という。)とし、法第十四条第二項ただし書の政令で定める期間は、次条の厚生労働省令で定める期間から当該既往の長期借入金等の償還期間を控除した期間を超えない範囲内の期間とする。

(長期借入金又は機構債券の償還期間)
第二条  法第十四条第一項の規定による長期借入金又は機構債券の償還期間は、当該長期借入金の借入れ又は機構債券の発行により調達する資金の使途に応じて厚生労働省令で定める期間を超えてはならない。

(長期借入金の借入れの認可)
第三条  独立行政法人労働者健康福祉機構(以下「機構」という。)は、法第十四条第一項又は第二項の規定により長期借入金の借入れの認可を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 借入れを必要とする理由
 長期借入金の額
 借入先
 長期借入金の利率
 長期借入金の償還の方法及び期限
 利息の支払の方法及び期限
 その他厚生労働大臣が必要と認める事項
 前項の申請書には、長期借入金の借入れにより調達する資金の使途を記載した書面を添付しなければならない。

(機構債券の形式)
第四条  機構債券は、無記名利札付きとする。

(機構債券の発行の方法)
第五条  機構債券の発行は、募集の方法による。

(機構債券申込証)
第六条  機構債券の募集に応じようとする者は、独立行政法人労働者健康福祉機構債券申込証(以下「機構債券申込証」という。)にその引き受けようとする機構債券の数及び住所を記載し、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
 社債等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号。以下「社債等振替法」という。)の規定の適用がある機構債券(次条第二項において「振替機構債券」という。)の募集に応じようとする者は、前項の記載事項のほか、自己のために開設された当該機構債券の振替を行うための口座(同条第二項において「振替口座」という。)を機構債券申込証に記載しなければならない。
 機構債券申込証は、機構が作成し、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。
 機構債券の名称
 機構債券の総額
 各機構債券の金額
 機構債券の利率
 機構債券の償還の方法及び期限
 利息の支払の方法及び期限
 機構債券の発行の価額
 社債等振替法の規定の適用があるときは、その旨
 社債等振替法の規定の適用がないときは、無記名式である旨
 応募額が機構債券の総額を超える場合の措置
十一  募集又は管理の委託を受けた会社があるときは、その商号
十二  社債等登録法(昭和十七年法律第十一号)に規定する登録機関の商号

(機構債券の引受け)
第七条  前条の規定は、政府若しくは地方公共団体が機構債券を引き受ける場合又は機構債券の募集の委託を受けた会社が自ら機構債券を引き受ける場合においては、その引き受ける部分については、適用しない。
 前項の場合において、振替機構債券を引き受ける政府若しくは地方公共団体又は振替機構債券の募集の委託を受けた会社は、その引受けの際に、振替口座を機構に示さなければならない。

(機構債券の成立の特則)
第八条  機構債券の応募総額が機構債券の総額に達しないときでも機構債券を成立させる旨を機構債券申込証に記載したときは、その応募額をもって機構債券の総額とする。

(機構債券の払込み)
第九条  機構債券の募集が完了したときは、機構は、遅滞なく、各機構債券についてその全額の払込みをさせなければならない。

(債券の発行)
第十条  機構は、前条の払込みがあったときは、遅滞なく、債券を発行しなければならない。ただし、機構債券につき社債等振替法の規定の適用があるとき、又は機構債券の応募若しくは引受けをしようとする者が、応募若しくは引受けに際して機構債券につき社債等登録法に規定する登録の請求をしたときは、この限りでない。
 各債券には、第六条第三項第一号から第六号まで、第九号、第十一号及び第十二号に掲げる事項並びに番号を記載し、機構の理事長がこれに記名押印しなければならない。

(機構債券原簿)
第十一条  機構は、主たる事務所に独立行政法人労働者健康福祉機構債券原簿(次項において「機構債券原簿」という。)を備えて置かなければならない。
 機構債券原簿には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 機構債券の発行の年月日
 機構債券の数(社債等振替法の規定の適用がないときは、機構債券の数及び番号)
 第六条第三項第一号から第六号まで、第八号、第十一号及び第十二号に掲げる事項
 元利金の支払に関する事項

(利札が欠けている場合)
第十二条  機構債券を償還する場合において、欠けている利札があるときは、これに相当する金額を償還額から控除する。ただし、既に支払期が到来した利札については、この限りでない。
 前項の利札の所持人がこれと引換えに控除金額の支払を請求したときは、機構は、これに応じなければならない。

(機構債券の発行の認可)
第十三条  機構は、法第十四条第一項又は第二項の規定により機構債券の発行の認可を受けようとするときは、機構債券の募集の日の二十日前までに次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 機構債券の発行を必要とする理由
 第六条第三項第一号から第八号まで及び第十二号に掲げる事項
 機構債券の募集の方法
 機構債券の発行に要する費用の概算額
 第二号に掲げるもののほか、債券に記載しようとする事項
 前項の申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
 作成しようとする機構債券申込証
 機構債券の発行により調達する資金の使途を記載した書面
 機構債券の引受けの見込みを記載した書面

(他の法令の準用)
第十四条  次の法令の規定については、機構を国とみなして、これらの規定を準用する。
 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第六条
 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第四十九条
 結核予防法(昭和二十六年法律第九十六号)第三十六条第一項
 覚せい剤取締法(昭和二十六年法律第二百五十二号)第三十条の15、第三十五条第一項及び第三項、第三十六条並びに第三十七条
 母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)第二十条第五項
 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第五十八条の2第一項第三号及び第五十八条の6第一項
 幹線道路の沿道の整備に関する法律(昭和五十五年法律第三十四号)第十条第一項第三号
 集落地域整備法(昭和六十二年法律第六十三号)第六条第一項第三号
 看護師等の人材確保の促進に関する法律(平成四年法律第八十六号)第十三条
 密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律(平成九年法律第四十九号)第三十三条第一項第三号
十一  土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成十二年法律第五十七号)第十四条
十二  医療法施行令(昭和二十三年政令第三百二十六号)第一条、第三条第一項及び第四条の5
十三  看護師等の人材確保の促進に関する法律施行令(平成四年政令第三百四十五号)第二条
 前項の規定により次の表の上欄に掲げる法令の規定を準用する場合においては、これらの規定中の字句で同表の中欄に掲げるものは、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
生活保護法第四十九条
結核予防法第三十六条第一項
母子保健法第二十条第五項
その主務大臣 独立行政法人労働者健康福祉機構
覚せい剤取締法第三十五条第一項
医療法施行令第一条及び第四条の5
看護師等の人材確保の促進に関する法律施行令第二条
主務大臣 独立行政法人労働者健康福祉機構

 勅令及び政令以外の命令であって厚生労働省令で定めるものについては、厚生労働省令で定めるところにより、機構を国とみなして、これらの命令を準用する。

(国家公務員共済組合法の適用に関する特例)
第十五条  機構又は機構の役員若しくは職員(常時勤務に服することを要しない者を除く。)は、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)第百二十四条の2第一項に規定する特定公庫等若しくは公庫等又は特定公庫等役員若しくは公庫等職員とみなして、同条の規定を適用する。

   附 則 抄

(施行期日)
第一条  この政令は、公布の日から施行する。ただし、附則第十条から第三十四条までの規定は、平成十六年四月一日から施行する。

(国が承継する資産の範囲等)
第二条  法附則第二条第二項の規定により国が承継する資産は、厚生労働大臣が財務大臣に協議して定める資産とする。
 前項の規定により国が承継する資産は、労働保険特別会計労災勘定に帰属する。
 前項の規定により国が労働保険特別会計労災勘定において現金を承継する場合においては、当該現金は、労働保険特別会計労災勘定の歳入とする。

(機構が承継する資産に係る評価委員の任命等)
第三条  法附則第二条第八項の評価委員は、次に掲げる者につき厚生労働大臣が任命する。
 財務省の職員 一人
 厚生労働省の職員 一人
 機構の役員(機構が成立するまでの間は、機構に係る独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第十五条第一項の設立委員) 一人
 学識経験のある者 二人
 法附則第二条第八項の規定による評価は、同項の評価委員の過半数の一致によるものとする。
 法附則第二条第八項の規定による評価に関する庶務は、厚生労働省労働基準局労災補償部労災管理課において処理する。

(労働福祉事業団の解散の登記の嘱託等)
第四条  法附則第二条第一項の規定により労働福祉事業団(以下「事業団」という。)が解散したときは、厚生労働大臣は、遅滞なく、その解散の登記を登記所に嘱託しなければならない。
 登記官は、前項の規定による嘱託に係る解散の登記をしたときは、その登記用紙を閉鎖しなければならない。

(法附則第三条第二項の政令で定める日等)
第五条  法附則第三条第二項に規定する政令で定める日は、平成十八年三月三十一日とする。
 法附則第三条第二項に規定する政令で定める施設は、附則第十条の規定による廃止前の労働福祉事業団法施行令(昭和三十二年政令第百六十一号)第四条第五号に規定する休養施設及び同条第八号に規定する生活相談、宿泊又は教養文化のための設備その他福祉を増進するための設備を備えた施設とする。

(不動産の登記に関する特例)
第六条  機構が法附則第二条第一項の規定により不動産に関する権利を承継した場合において、その権利につきなすべき登記の手続に関しては、不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)第二十五条第一項、第三十条、第三十一条、第三十五条第三項及び第六十一条、司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第六十八条第一項並びに土地家屋調査士法(昭和二十五年法律第二百二十八号)第六十三条第一項の規定については、機構を国とみなして、これらの規定を準用する。この場合において、不動産登記法第三十五条第三項中「命令又ハ規則ヲ以テ指定セラレタル官庁又ハ公署ノ職員」とあるのは、「独立行政法人労働者健康福祉機構ノ理事長ガ指定シ其ノ旨ヲ官報ヲ以テ公告シタル独立行政法人労働者健康福祉機構ノ役員又ハ職員」と読み替えるものとする。
 勅令及び政令以外の命令であって厚生労働省令で定めるものについては、厚生労働省令で定めるところにより、機構を国とみなして、これらの命令を準用する。

(国庫納付金の納付)
第七条  機構は、法附則第七条第三項の規定による納付金(以下この条において「国庫納付金」という。)を納付しようとするときは、あらかじめ、当該国庫納付金の計算書に同条第一項の規定による処分に係る契約書の写しその他厚生労働省令で定める書類を添付して、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
 国庫納付金は、法附則第七条第一項の規定による処分を行った日から三十日以内に納付しなければならない。
 国庫納付金は、労働保険特別会計労災勘定に帰属させるものとする。

(機構が法附則第三条に規定する業務を行う場合の特例)
第八条  法附則第八条の規定により読み替えて適用される法第十四条第二項本文の長期借入金又は機構債券で政令で定めるものは、法附則第十条の規定による廃止前の労働福祉事業団法(昭和三十二年法律第百二十六号。以下この条において「旧事業団法」という。)第十九条第一項第二号の規定による貸付けに要する資金の財源に充てるための旧事業団法第二十六条の規定による長期借入金及び法附則第八条の規定により読み替えて適用される法第十四条第二項の規定による長期借入金とする。
 法附則第八条の規定により読み替えて適用される法第十四条第二項ただし書の政令で定める期間は、同項の規定による長期借入金の借入れの日から旧事業団法第十九条第一項第二号の規定により貸し付けた資金の最後の償還期限までの期間内の期間とする。
 第三条の規定は、法附則第八条の規定により読み替えて適用される法第十四条第二項による長期借入金の借入れの認可について準用する。

(健康保険法等の適用に関する経過措置)
第九条  機構の成立前に次の各号に掲げる法令の規定により事業団に対しされた許可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為であって、法附則第二条第一項の規定により機構が承継することとなる権利及び義務に係るものは、機構の成立後は、それぞれの法令の規定により機構に対しされた許可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。
 健康保険法(大正十一年法律第七十号)
 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)
 温泉法(昭和二十三年法律第百二十五号)
 医師法(昭和二十三年法律第二百一号)
 歯科医師法(昭和二十三年法律第二百二号)
 保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)
 医療法
 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)
 電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)
 生活保護法
十一  結核予防法
十二  高圧ガス保安法(昭和二十六年法律第二百四号)
十三  覚せい剤取締法
十四  麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)
十五  核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)
十六  放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律(昭和三十二年法律第百六十七号)
十七  水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)
十八  下水道法(昭和三十三年法律第七十九号)
十九  道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)
二十  電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)
二十一  母子保健法
二十二  外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律(昭和六十二年法律第二十九号)
二十三  原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成六年法律第百十七号)
二十四  感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)
二十五  建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成十二年法律第百四号)
二十六  健康増進法(平成十四年法律第百三号)
二十七  医療法施行令
二十八  道路交通法施行令(昭和三十五年政令第二百七十号)
 機構の成立前に前項各号に掲げる法令の規定により事業団がしている届出その他の行為であって、法附則第二条第一項の規定により機構が承継することとなる権利及び義務に係るものは、機構の成立後は、それぞれの法令の規定により機構がした届出その他の行為とみなす。



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