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公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律及び教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律の規定に基き取得する恩給、年金等を受ける権利又は資格に関する政令

(昭和二十七年六月三日政令第百七十一号)


 内閣は、公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律(昭和二十七年法律第九十四号)附則第二項及び教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律(昭和二十七年法律第七十九号)附則第二項の規定に基き、この政令を制定する。

(この政令の趣旨)
第一条  公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律(以下「法律第九十四号」という。)附則第二項及び教職員の除去、就職禁止等に関する政令を廃止する法律(以下「法律第七十九号」という。)附則第二項に規定する者(以下「指定を受けていた者」という。)のこれらの規定による公私の恩給、年金その他の手当又は利益(以下「手当又は利益」という。)を受ける権利又は資格の取得に関して必要な事項は、この政令の定めるところによる。

(指定を受けていた者が取得する恩給を受ける権利又は資格)
第二条  指定を受けていた者が法律第九十四号附則第二項又は法律第七十九号附則第二項の規定により取得する恩給法(大正十二年法律第四十八号)に基く恩給(以下「恩給」という。)を受ける権利又は資格に関しては、左の各号の一に該当する場合においては、当該各号に定めるところによる。
 指定を受けていた者が覚書該当者又は教職不適格者としての指定(以下「指定」という。)を受けた日後日本国との平和条約の最初の効力発生の日(以下「発効日」という。)前に恩給法第九条第一項第二号若しくは第三号、同条第二項又は第八十条第一項に規定する事由に該当した場合においては、その者は、当該恩給を受ける権利又は資格を取得しないものとする。
 指定を受けていた者が指定を受け恩給法上の公務員を退職した場合(実質的にこれと同一視される場合を含む。)において、当該退職の日後発効日前に禁こ以上の刑に処せられたときは、その者については、その退職の時からその刑に処せられた時まで引き続いて同法上の公務員として在職していたものとみなして同法第五十一条の規定を適用する。
 指定を受けていた者が取得する当該恩給が年金である場合においては、当該恩給の額は、国家公務員の給与水準の改定に伴う恩給の額の改定に関して定めた法令の規定を適用して計算した金額による。
 指定を受けていた者が死亡者である場合においては、その者が発効日において死亡したものとみなして法律第九十四号附則第二項又は法律第七十九号附則第二項の規定を適用する。
 前項第四号の規定に該当する場合において、指定を受けていた者が法律第九十四号附則第二項又は法律第七十九号附則第二項の規定により普通恩給を受ける権利又は資格を取得したときは、その者は、恩給法第七十三条第一項第二号に規定する事由に該当したものとみなして、第一号又は第二号に掲げる者に限り、それぞれ同条の規定による扶助料又は同法第八十一条の規定による一時扶助料を給するものとする。
 当該指定を受けていた者の遺族のうち、発効日前に恩給法第九条第一項、第七十六条又は第八十条第一項に規定する事由に該当しなかつた者
 当該指定を受けていた者の遺族たる兄弟姉妹のうち、当該指定を受けていた者の死亡当時及び発効日において恩給法第八十一条第一項に規定する事由に該当していた者

(年金たる恩給の給与の始期)
第三条  指定を受けていた者が法律第九十四号附則第二項又は法律第七十九号附則第二項の規定により取得する年金たる恩給は、昭和二十七年四月分から給するものとする。但し、前条第一項第四号の規定に該当する場合においては、指定を受けていた者に対しては、年金たる恩給を給しないものとし、その遺族に対して、恩給法第七十三条の規定による扶助料を昭和二十七年四月分から給し、又は同法第八十一条の規定による一時扶助料を給するものとする。

(恩給以外の手当又は利益)
第四条  恩給以外の手当又は利益は、前二条の規定に準じて当該手当又は利益を支給する者の定めるところにより支給するものとする。

(手当又は利益の支給の手続)
第五条  手当又は利益の支給の手続は、恩給については恩給法に基く命令の定めるところにより、その他の手当又は利益については当該手当又は利益を支給する者の定めるところによる。

   附 則

 この政令は、公布の日から施行する。
 覚書該当者又は教職不適格者としての指定の解除を受けた者が回復し、又は取得する恩給、年金等を受ける権利又は資格に関する政令(昭和二十六年政令第三百三十五号)は、廃止する。
 発効日前に指定の取消又は解除を受けた者が回復し、又は取得する手当又は利益を受ける権利又は資格については、なお従前の例による。



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