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人事院規則九―二四

(通勤手当)
(昭和三十三年四月二十五日 人事院規則九―二四)

最終改正:平成一五年一二月二六日 人事院規則九―二四―一〇
(最終改正までの未施行法令)
平成十五年十月一日人事院規則一―四〇(未施行)
平成十五年十二月二十六日人事院規則九―二四―一〇(未施行)
 

 人事院は、一般職の職員の給与に関する法律に基き、通勤手当に関し次の人事院規則を制定する。

(総則)
第一条  給与法第十二条の規定による通勤手当の支給については、別に定める場合を除き、この規則の定めるところによる。

第二条  給与法第十二条及びこの規則に規定する「通勤」とは、職員が勤務のため、その者の住居と勤務官署(官署に支所、分室その他これらに類するものが設置されているときは、それらに勤務する職員については、それらをもつて勤務官署とする。以下同じ。)との間を往復することをいう。
 給与法第十二条に規定する徒歩により通勤するものとした場合の通勤距離並びに同条及びこの規則に規定する自動車等の使用距離は、一般に利用しうる最短の経路の長さによるものとする。

(届出)
第三条  職員は、新たに給与法第十二条第一項の職員たる要件を具備するに至つた場合には、人事院が定める様式の通勤届により、その通勤の実情をすみやかに各庁の長(その委任を受けた者を含む。以下同じ。)に届け出なければならない。同項の職員が次の各号の一に該当する場合についても同様とする。
 各庁の長を異にして異動した場合
 住居、通勤経路若しくは通勤方法を変更し、又は通勤のため負担する運賃等の額に変更があつた場合

(確認及び決定)
第四条  各庁の長は、職員から前条の規定による届出があつたときは、その届出に係る事実を通勤用定期乗車券(これに準ずるものを含む。)(以下「定期券」という。)の提示を求める等の方法により確認し、その者が給与法第十二条第一項の職員たる要件を具備するときは、その者に支給すべき通勤手当の月額を決定し、又は改定しなければならない。
 各庁の長は、前項の規定により通勤手当の月額を決定し、又は改定したときは、その決定又は改定に係る事項を人事院が定める様式の通勤手当認定簿に記載するものとする。

(支給範囲の特例)
第五条  給与法第十二条第一項各号に規定する通勤することが著しく困難である職員は、次の各号の一に該当する職員で、交通機関等を利用し、又は自動車等を使用しなければ通勤することが著しく困難であると各庁の長が認めるものとする。
 住居又は勤務官署のいずれかの一が離島等にある職員
 補償法別表に定める程度の障害のため歩行することが著しく困難な職員

(運賃等相当額の算出の基準)
第六条  給与法第十二条第二項第一号に規定する運賃等相当額の算出は、運賃、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められる通常の通勤の経路及び方法による運賃等の額によるものとする。

第七条  前条の通勤の経路又は方法は、往路と帰路とを異にし、又は往路と帰路とにおけるそれぞれの通勤の方法を異にするものであつてはならない。ただし、勤務時間法第十三条第一項に規定する正規の勤務時間が深夜に及ぶためこれにより難い場合等正当な事由がある場合は、この限りでない。

第八条  運賃等相当額は、次項に該当する場合を除くほか、次の各号による額の総額(その額に一円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てた額)とする。
 定期券を使用することが最も経済的かつ合理的であると認められる交通機関等を利用する区間については、通用期間一箇月の定期券の価額
 前号に掲げる区間以外の交通機関等を利用する区間については、その使用が最も経済的かつ合理的であると認められる回数乗車券等の通勤二十一回分(交替制勤務に従事する職員等にあつては、平均一箇月当たりの通勤所要回数分)の運賃等の額
 前条ただし書に該当する場合の運賃等相当額は、往路及び帰路の交通機関等を利用するそれぞれの区間について、前項各号による額との均衡を考慮し、それらの算出方法に準じて算出した額の総額(その額に一円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てた額)とする。

(再任用短時間勤務職員に係る通勤手当の減額)
第八条の2  給与法第十二条第二項第二号の人事院規則で定める職員は、平均一箇月当たりの通勤所要回数が十回に満たない職員とし、同号の人事院規則で定める割合は、百分の五十とする。

(併用者の区分及び支給額)
第八条の3  給与法第十二条第二項第三号に規定する同条第一項第三号に掲げる職員の区分及びこれに対応する同条第二項第三号に規定する通勤手当の月額は、次の各号に掲げるとおりとする。
 給与法第十二条第一項第三号に掲げる職員(交通機関等を利用しなければ通勤することが著しく困難である職員以外の職員であつて、その利用する交通機関等が通常徒歩によることを例とする距離内においてのみ利用しているものであるものを除く。)のうち、自動車等の使用距離が片道二キロメートル以上である職員及び自動車等の使用距離が片道二キロメートル未満であるが自動車等を使用しなければ通勤することが著しく困難である職員運賃等相当額及び給与法第十二条第二項第二号に掲げる額の合計額(その額が四万五千円を超えるときは、その額と四万五千円との差額の二分の一(その差額の二分の一が五千円を超えるときは、五千円)を四万五千円に加算した額)
 給与法第十二条第一項第三号に掲げる職員のうち、運賃等相当額が同条第二項第二号に掲げる額以上である職員(前号に掲げる職員を除く。)給与法第十二条第二項第一号に掲げる額
 給与法第十二条第一項第三号に掲げる職員のうち、運賃等相当額が同条第二項第二号に掲げる額未満である職員(第一号に掲げる職員を除く。)給与法第十二条第二項第二号に掲げる額

(交通の用具)
第九条  給与法第十二条第一項第二号に規定する交通の用具は、次の各号に掲げるものとする。ただし、国又は地方公共団体の所有に属するものを除く。
 自動車、原動機付自転車その他の原動機付の交通用具
 自転車、そり、スキー及び舟艇。ただし、原動機付のものを除く。

(通勤の実情に変更を生ずる職員)
第十条  給与法第十二条第三項の人事院規則で定める職員は、通常の通勤の経路及び方法による場合には官署を異にする異動又は在勤する官署の移転前の通勤時間より長時間の通勤時間を要することとなること等の通勤の実情の変更を生ずる職員で、新幹線鉄道等を利用しないで通勤するものとした場合における通勤距離が六十キロメートル以上若しくは通勤時間が九十分以上であるもの又は交通事情等に照らして通勤が困難であると人事院が認めるものとする。

(異動等の直前の住居に相当する住居)
第十一条  給与法第十二条第三項の人事院規則で定める住居は、官署を異にする異動又は在勤する官署の移転の日以後に転居する場合において、新幹線鉄道等を通勤のため利用する経路に変更が生じないときの当該転居後の住居及び人事院がこれに準ずると認める住居とする。

(新幹線鉄道等の利用の基準)
第十二条  給与法第十二条第三項及び第四項の人事院規則で定める基準は、新幹線鉄道等の利用により通勤時間が三十分以上短縮されること又はその利用により得られる通勤事情の改善がこれに相当すると人事院が認めるものであることとする。

(特別料金等の二分の一相当額の算出の基準)
第十三条  給与法第十二条第三項に規定する特別料金等の額の二分の一に相当する額(以下「特別料金等の二分の一相当額」という。)の算出は、新幹線鉄道等を利用する場合における通勤の経路及び方法が運賃等、時間、距離等の事情に照らし最も経済的かつ合理的と認められるものによる特別料金等の額によるものとする。
 第七条及び第八条の規定は、特別料金等の二分の一相当額の算出について準用する。

(俸給表の適用の直前の住居に相当する住居)
第十四条  給与法第十二条第四項の人事院規則で定める住居は、俸給表の適用を受ける職員となつた日以後に転居する場合において、新幹線鉄道等を通勤のため利用する経路に変更が生じないときの当該転居後の住居及び人事院がこれに準ずると認める住居とする。

(権衡職員等の範囲)
第十五条  給与法第十二条第四項の任用の事情等を考慮して人事院規則で定める職員は、人事交流等により俸給表の適用を受ける職員となつた者のうち、当該適用の直前の勤務地と所在する地域を異にする官署に在勤することとなつたことに伴い、通常の通勤の経路及び方法による場合には当該適用前の通勤時間より長時間の通勤時間を要することとなること等の通勤の実情の変更を生ずる者で、新幹線鉄道等を利用しないで通勤するものとした場合における通勤距離が六十キロメートル以上若しくは通勤時間が九十分以上であるもの又は交通事情等に照らして通勤が困難であると人事院が認めるものとする。

第十六条  給与法第十二条第四項の同条第三項の規定による通勤手当を支給される職員との権衡上必要があると認められるものとして人事院規則で定める職員は、次に掲げる職員とする。
 官民人事交流法第二条第三項に規定する交流派遣から職務に復帰した職員又は同条第四項に規定する交流採用をされた職員のうち、給与法第十二条第一項第一号又は第三号に掲げる職員で、当該復帰又は交流採用の直前の住居(当該復帰又は交流採用の日以後に転居する場合において、新幹線鉄道等を通勤のため利用する経路に変更が生じないときの当該転居後の住居及び人事院がこれに準ずると認める住居を含む。)からの通勤のため、新幹線鉄道等でその利用が第十二条に規定する基準に照らして通勤事情の改善に相当程度資するものであると認められるものを利用し、その利用に係る特別料金等を負担することを常例とするもの(当該復帰又は交流採用の直前の勤務地と所在する地域を異にする官署に在勤することとなつたことに伴い、通常の通勤の経路及び方法による場合には当該復帰又は交流採用前の通勤時間より長時間の通勤時間を要することとなること等の通勤の実情の変更を生ずる職員で、新幹線鉄道等を利用しないで通勤するものとした場合における通勤距離が六十キロメートル以上若しくは通勤時間が九十分以上であるもの又は交通事情等に照らして通勤が困難であると人事院が認めるものに限る。)
 配偶者(配偶者のない職員にあつては、満十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子)の住居に転居したことに伴い単身赴任手当が支給されないこととなつた職員で、当該住居からの通勤のため、新幹線鉄道等でその利用が第十二条に規定する基準に照らして通勤事情の改善に相当程度資するものであると認められるものを利用し、その利用に係る特別料金等を負担することを常例とするもの
 その他給与法第十二条第三項の規定による通勤手当を支給される職員との権衡上必要があると認められるものとして人事院の定める職員

(給与法第十二条第五項に規定する官署)
第十七条  給与法第十二条第五項の人事院規則で定める官署は、次に掲げる官署とする。
 関西国際空港の区域に所在する勤務官署
 住居を得ることが著しく困難である島に準ずる区域に所在する官署で人事院の定めるもの

(特別運賃等相当額の算出の基準)
第十八条  給与法第十二条第五項に規定する特別運賃等の額に相当する額(以下「特別運賃等相当額」という。)の算出を行う区間は、島等への交通に利用する橋等の区間及びそれに連続する区間で通常の運賃に加算される運賃を負担することとなるもの並びに当該橋等の利用に係る料金を負担することとなる区間とする。
 第六条から第八条までの規定は、特別運賃等相当額の算出について準用する。

(支給の始期及び終期)
第十九条  通勤手当の支給は、職員に新たに給与法第十二条第一項の職員たる要件が具備されるに至つた場合においてはその日の属する月の翌月(その日が月の初日であるときは、その日の属する月)から開始し、通勤手当を支給されている職員が離職し、又は死亡した場合においてはそれぞれその者が離職し、又は死亡した日、通勤手当を支給されている職員が同項の職員たる要件を欠くに至つた場合においてはその事実の生じた日の属する月(これらの日が月の初日であるときは、その日の属する月の前月)をもつて終わる。ただし、通勤手当の支給の開始については、第三条の規定による届出が、これに係る事実の生じた日から十五日を経過した後にされたときは、その届出を受理した日の属する月の翌月(その日が月の初日であるときは、その日の属する月)から行なうものとする。
 通勤手当は、これを受けている職員にその月額を変更すべき事実が生ずるに至つた場合においては、その事実の生じた日の属する月の翌月(その日が月の初日であるときは、その日の属する月)から支給額を改定する。前項ただし書の規定は、通勤手当の月額を増額して改定する場合における支給額の改定について準用する。

(支給できない場合)
第二十条  給与法第十二条第一項の職員が、出張、休暇、欠勤その他の事由により、月の一日から末日までの期間の全日数にわたつて通勤しないこととなるときは、その月の通勤手当は、支給することができない。

(事後の確認)
第二十一条  各庁の長は、現に通勤手当の支給を受けている職員について、その者が給与法第十二条第一項の職員たる要件を具備するかどうか及び通勤手当の月額が適正であるかどうかを当該職員に定期券等の提示を求め、又は通勤の実情を実地に調査する等の方法により、随時、確認するものとする。

(雑則)
第二十二条  この規則の実施に関し必要な事項は人事院が定める。

   附 則 (昭和六〇年一二月二一日 人事院規則九―二四―一)

 この規則は、公布の日から施行し、改正後の 人事院規則九―二四の規定は、昭和六十年七月一日から適用する。
   附 則 (昭和六二年一二月一五日 人事院規則九―二四―二)

 この規則は、公布の日から施行し、改正後の 人事院規則九―二四の規定は、昭和六十二年四月一日から適用する。
   附 則 (昭和六三年二月一九日 人事院規則九―二四―三)

 この規則は、昭和六十三年七月一日から施行する。
   附 則 (平成元年一二月一三日 人事院規則九―二四―四)

 この規則は、公布の日から施行し、改正後の 人事院規則九―二四の規定は、平成元年四月一日から適用する。
   附 則 (平成三年一二月二四日 人事院規則九―二四―五)

 この規則は、公布の日から施行し、改正後の 人事院規則九―二四の規定は、平成三年四月一日から適用する。
   附 則 (平成四年四月六日 人事院規則九―二四―六)

 この規則は、平成四年五月一日から施行する。
   附 則 (平成六年七月二七日人事院規則一―一九)

 この規則は、平成六年九月一日から施行する。
   附 則 (平成六年一一月七日 人事院規則九―二四―七)

 この規則は、平成六年十二月一日から施行する。ただし、第八条第一項各号及び第二項の改正規定は、平成七年一月一日から施行する。
   附 則 (平成七年一〇月二五日 人事院規則九―二四―八)

 この規則は、平成八年一月一日から施行する。
   附 則 (平成八年一二月一一日 人事院規則九―二四―九)

 この規則は、公布の日から施行し、改正後の規則九―二四の規定は、平成八年四月一日から適用する。
   附 則 (平成一一年一〇月二五日人事院規則一―二六)

 この規則は、平成十三年四月一日から施行する。
 国家公務員法等の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十三号)附則第三条に規定する旧法再任用職員に係る再任用及び再任用の任期の更新の状況の報告については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一二年三月二一日人事院規則一―二七)

 この規則は、公布の日から施行する。
   附 則 (平成一四年六月二〇日人事院規則一―三六) 抄

(施行期日)
 この規則は、公布の日から施行する。

   附 則 (平成一五年一〇月一日人事院規則一―四〇) 抄

 この規則は、平成十六年四月一日から施行する。
   附 則 (平成一五年一二月二六日 人事院規則九―二四―一〇) 抄

(施行期日)
 この規則は、平成十六年四月一日から施行する。
(支給単位期間に係る経過措置)
 この規則による改正後の規則九―二四第十九条の3第一項及び第二項の規定にかかわらず、この規則の施行の日から五箇月を超えない範囲内における次に掲げる職員に係る通勤手当(自動車等に係るものを除く。)に係る支給単位期間については、人事院の定める期間を支給単位期間とすることができる。
 金融庁に所属する職員
 財務省に所属する職員



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