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地方競馬全国協会の財務及び会計に関する省令
(昭和三十七年七月十六日農林省令第三十九号)
最終改正:平成九年六月二四日農林水産省令第四十一号
競馬法(昭和二十三年法律第百五十八号)第二十三条の28の規定に基づき、
地方競馬全国協会の財務及び会計に関する省令を次のように定める。
(経理原則)
第一条
地方競馬全国協会(以下「協会」という。)は、その財政状態及び経営成績を明らかにするため、財産の増減及び異動並びに収益及び費用をその発生の事実に基づいて経理しなければならない。
(経理区分)
第二条
協会の経理は、競馬法(昭和二十三年法律第百五十八号。以下「法」という。)第二十三条の22第一項第五号に掲げる業務その他畜産の振興に資するため必要な業務及び同項第六号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務に係る経理並びにその他の経理の各経理単位に区分し、それぞれ貸借対照表勘定及び損益勘定を設けて行なうものとする。
(予算の内容)
第三条
協会の予算は、予算総則及び収入支出予算とする。
(予算総則)
第四条
予算総則には、収入支出予算に関する総括的規定を設けるほか、次の事項に関する規定を設けるものとする。
一
翌事業年度以降にわたる債務を負担する行為については、事項ごとにその負担する債務の限度額、その行為に基づいて支出すべき年限及びその必要の理由
二
第七条第二項の規定による経費の指定
三
第八条第一項ただし書の規定による経費の指定
四
その他予算の実施に関し必要な事項
(収入支出予算)
第五条
収入支出予算は、経理単位の区分に応ずる畜産振興業務勘定及び競馬業務勘定並びに業務の管理部門の収支を整理する勘定の各勘定を設け、各勘定において収入にあつてはその性質、支出にあつてはその目的に従つて区分するものとする。
(予備費)
第六条
協会は、予見することができない事由による支出予算の不足を補うため、協会の収入支出予算に予備費を設けることができる。
2
協会は、予備費を使用したときは、直ちにその旨を農林水産大臣に通知しなければならない。
3
前項の規定による通知は、使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類をもつてするものとする。
(予算の流用等)
第七条
協会は、支出予算については、当該予算に定める目的のほかに使用してはならない。ただし、予算の実施上適当かつ必要であるときは、第五条の規定による区分にかかわらず、彼此流用することができる。
2
協会は、予算総則で指定する経費の金額については、農林水産大臣の承認を受けなければ、流用し、又はこれに予備費を使用することができない。
3
協会は、前項の規定による承認を受けようとするときは、予算の流用にあつては、流用の理由及び金額を明らかにした書類を、予備費の使用にあつては、使用の理由、金額及び積算の基礎を明らかにした書類を農林水産大臣に提出しなければならない。
(予算の繰越し)
第八条
協会は、予算の実施上特に必要があるときは、支出予算の経費の金額のうち、当該事業年度内に支出決定を終わらなかつたものを翌事業年度に繰り越して使用することができる。ただし、予算総則で指定する経費の金額については、あらかじめ農林水産大臣の承認を受けなければならない。
2
協会は、前項ただし書の規定による承認を受けようとするときは、毎事業年度末までに、事項ごとに、繰越しを必要とする支出予算の経費の金額及びその理由を明らかにした書類を農林水産大臣に提出しなければならない。
(繰越計算書)
第九条
協会は、前条第一項の規定により繰越しをしたときは、翌事業年度の五月三十一日までに繰越計算書を農林水産大臣に提出しなければならない。
2
前項の繰越計算書は、支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を示さなければならない。
一
繰越しに係る経費の支出予算現額
二
前号の支出予算現額のうち支出決定済額
三
第一号の支出予算現額のうち翌事業年度に繰り越した額
四
第一号の支出予算現額のうち不用額
(予算及び事業計画の認可申請書の添附書類)
第十条
協会は、法第二十三条の25第一項の規定による認可を申請する場合には、認可申請書に次の書類を添附しなければならない。ただし、その申請が変更の認可に係る場合には、第一号の書類は、添附しなくてもよい。
一
前事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
二
当該事業年度の予定貸借対照表及び予定損益計算書
三
その他当該予算又は事業計画の参考となる書類
(収入及び支出等の報告)
第十一条
協会は、毎月、収入及び支出については第五条に規定する区分に従い、その金額を明らかにした報告書により、翌事業年度以降にわたる債務を負担する行為については事項ごとにその負担した債務の金額及びその行為に基づいて支出すべき年限を明らかにした報告書により、翌月末日までに、農林水産大臣に報告しなければならない。
(事業報告書)
第十一条の2
法第二十三条の26第二項の事業報告書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一
業務の内容、各事務所の所在地、資本金を有しない旨、役員の定数並びに各役員の氏名、役職、任期及び経歴、職員の定数及びその増減、協会の沿革、根拠法、主務大臣、法第二十三条の20第一項に規定する評議員会の概要その他の協会の概要
二
当該事業年度及び前事業年度までにおける業務の実施状況(借入金、財政投融資資金及び国庫補助金等による資金の調達状況を含む。)
三
子会社(協会が議決権の過半数を実質的に所有している会社をいう。以下同じ。協会及び子会社又は子会社が他の会社の議決権の過半数を実質的に所有している場合における当該他の会社は、協会の子会社とみなす。)及び関連会社(協会(協会が子会社を有する場合には、当該子会社も含む。)が議決権の百分の二十以上、百分の五十以下を実質的に所有し、かつ、協会が、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて財務及び営業の方針に対して重要な影響を与えることができる会社をいう。以下同じ。)並びに関連公益法人等(協会の業務の一部又は協会の業務に関連する事業を行つている公益法人その他の団体であつて、協会が出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて財務及び事業の方針決定を支配しているか若しくはそれに対して重要な影響を与えることができるものをいう。以下同じ。)に関する次の事項
イ 子会社及び関連会社並びに関連公益法人等の状況(協会と子会社及び関連会社並びに関連公益法人等との関係を示した図を含む。)
ロ 子会社及び関連会社の名称、住所、資本金、事業内容、役員数、代表者の氏名、従業員数、協会の所有する議決権の議決権の総数に対する割合及び協会との関係
ハ 関連公益法人等の名称、住所、基本財産、事業内容、役員数、代表者の氏名、職員数及び協会との関係
四
協会が対処すべき課題
(決算報告書)
第十二条
法第二十三条の26第二項の決算報告書は、収入支出決算書及び債務に関する計算書とする。
2
前項の決算報告書には、第四条の規定により予算総則に規定した事項に係る予算の実施の結果を示さなければならない。
(収入支出決算書)
第十三条
前条第一項の収入支出決算書は、収入支出予算と同一の区分により作成し、かつ、これに次の事項を示さなければならない。
一
収入
ア 収入予算額
イ 収入決定済額
ウ 収入予算額と収入決定済額との差額
二
支出
ア 支出予算額
イ 前事業年度からの繰越額
ウ 予備費の使用の金額及びその理由
エ 流用の金額及びその理由
オ 支出予算現額
カ 支出決定済額
キ 翌事業年度への繰越額
ク 不用額
(債務に関する計算書)
第十四条
第十二条第一項の債務に関する計算書には、翌事業年度以降にわたる債務を負担する行為につき、事項ごとにその負担した債務の金額及びその行為に基づいて支出すべき年限を示さなければならない。
(附属明細書)
第十四条の2
法第二十三条の26第三項の附属明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一
資本金を有しない旨
二
主な資産及び負債に関する次の明細
イ 長期借入金(財政投融資資金を含む。)の明細(借入先、借入先ごとの借入金の額及びその増減を含む。)
ロ 債券を発行することができない旨
ハ 引当金(法令の規定により引当金又は準備金の名称をもつて計上しなければならないものを含む。)の明細(引当金の種類ごとの額及びその増減を含む。)
ニ 現金、預金、未収金、短期借入金、未払金、未払費用その他の主な資産及び負債の明細
三
固定資産の取得及び処分並びに減価償却費の明細
四
出資に関する次の明細
イ 子会社及び関連会社に対する出資の明細(子会社及び関連会社の名称、株式一株又は出資一口の金額、所有する株式数又は出資口数、取得価格、貸借対照表に計上した額及び出資額の増減を含む。)
ロ その他出資の明細
五
子会社及び関連会社に対する債権及び債務の明細
六
主な費用及び収益に関する次の明細
イ 国庫補助金等の明細(国庫補助金等の名称、支出元の国の会計区分並びに当該事業年度に受け入れた国庫補助金等の額と貸借対照表及び損益計算書に計上した額との関係についての説明を含む。)
ロ 役員及び職員の給与費の明細
ハ その他主な費用及び収益であつて、関連公益法人等の基本財産に対する拠出その他協会の業務の性質上重要と認められるものの明細
(財務諸表等の閲覧期間)
第十四条の3
法第二十三条の26第三項の農林水産省令で定める期間は、五年とする。
(利益及び損失の処理)
第十五条
協会は、毎事業年度、損益計算において利益を生じたときは、前事業年度から繰り越した損失をうめ、なお残余があるときは、その残余の額は、積立金として整理しなければならない。
2
協会は、毎事業年度の損益計算において損失を生じたときは、前項の規定による積立金を減額して整理し、なお不足があるときは、その不足額は、繰越欠損金として整理しなければならない。
(借入金)
第十六条
協会は、借入金をしようとするときは、農林水産大臣の承認を受けなければならない。
2
前項の規定により農林水産大臣の承認を受けようとするときは、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
一
借入れを必要とする理由
二
借入金の額
三
借入先
四
借入金の利率
五
借入金の償還の方法及び期限
六
利息の支払いの方法及び期限
七
その他必要な事項
(余裕金の運用)
第十七条
協会は、次の方法によるほか、業務上の余裕金を運用してはならない。
一
銀行若しくは農林中央金庫への預金若しくは金銭信託又は郵便貯金
二
国債、地方債又は農林中央金庫その他の金融機関が発行する債券の取得
(会計規程)
第十八条
協会は、その財務及び会計に関し、法及びこの省令に定めるもののほか、会計規程を定めなければならない。
2
協会は、前項の会計規程を定めようとするときは、その基本的事項について農林水産大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
附 則
この省令は、競馬法の一部を改正する法律(昭和三十七年法律第八十三号)の施行の日から施行する。
附 則 (昭和五三年七月五日農林省令第四十九号) 抄
第一条
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成三年九月三日農林水産省令第四十一号)
この省令は、競馬法及び日本中央競馬会法の一部を改正する法律(平成三年法律第七十号。)の施行の日(平成三年九月十六日)から施行する。
附 則 (平成九年六月二四日農林水産省令第四十一号)
1
この省令は、公布の日から施行する。
2
改正後の
地方競馬全国協会の財務及び会計に関する省令第十一条の2、第十四条の2及び第十四条の3の規定は、平成八年四月一日に始まる事業年度に係る競馬法第二十三条の26第三項に規定する書類から適用する。
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