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地方特例交付金に関する省令

(平成十一年三月三十一日自治省令第十五号)

最終改正:平成一五年七月二五日総務省令第百三号


 地方特例交付金等の地方財政の特別措置に関する法律(平成十一年法律第十号)第十一条第一項及び第二項並びに同法第十二条において準用する地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)第二十条第四項の規定に基づき、 地方特例交付金に関する省令を次のように定める。

(地方特例交付金の額の算定に用いる資料の提出)
第一条  都道府県知事は、総務大臣の定める様式によって、当該都道府県の地方特例交付金等の地方財政の特別措置に関する法律(以下「法」という。)第五条第一項各号に掲げる額(都にあっては、特別区に係る同条第三項第二号に掲げる額を含む。)に関する資料その他総務大臣の定める資料を作成し、これを総務大臣の指定する日までに総務大臣に提出しなければならない。
 市町村長及び特別区の長は、総務大臣の定める様式によって、当該市町村又は当該特別区の法第五条第三項各号に掲げる額(特別区にあっては、同項第二号に掲げる額を除く。)に関する資料その他総務大臣の定める資料を作成し、これを総務大臣の指定する日までに都道府県知事に提出しなければならない。

(端数計算)
第二条  法第五条第一項各号及び法第五条第三項各号に掲げる額並びに地方特例交付金(以下「交付金」という。)の額を算定する場合においては、特別な定めがある場合のほか、その算定の過程及び算定した額に五百円未満の端数があるときはその端数金額を切り捨て、五百円以上千円未満の端数があるときはその端数金額を千円として計算するものとする。

(道府県民税所得割減収見込額の算定方法)
第三条  法第五条第一項第一号に掲げる道府県民税所得割減収見込額は、次の算式によって算定した額とする。
  算式
{(A+B)+C}×α
算式の符号
A 前年度の市町村税課税状況等の調(以下「市町村税課税状況調」という。)第11表又は第12表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとに次の算式により算定したaの額(aの額がbの額を超える場合にはbの額)の合計額
算式
a=(1211)×d
b={(1212)―(1111)}×0.15
算式の符号
12 市町村税課税状況調第12表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該都道府県内の市町村(特別区を含む。以下同じ。)ごとの数の合計数にそれぞれ別表第1のA欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)
11 市町村税課税状況調第11表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該都道府県内の市町村ごとの数の合計数にそれぞれ別表第1のB欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)
d 「課税標準額の段階」ごとに別表第1のC欄に定める単位額
12 市町村税課税状況調第12表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「算出税額」欄の当該都道府県内の市町村ごとの額の合計額
11 市町村税課税状況調第11表において
12に相当する欄の額
12 市町村税課税状況調第12表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「税額控除額」の「計」欄の当該都道府県内の市町村ごとの額の合計額
11 市町村税課税状況調第11表において12に相当する欄の額
B 市町村税課税状況調第11表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該都道府県内の市町村ごとの数の合計数にそれぞれ別表第1のB欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)の合計数に12,116円を乗じて得た額
C 市町村税課税状況調第58表の表側「道府県民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「扶養」の「特定扶養親族(16歳―22歳)」欄の当該都道府県内の市町村ごとの額の合計額にそれぞれ別表第1のD欄に定める率を乗じて得た額(千円未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)の合計額
α 0.939

(道府県民税法人税割減収見込額の算定方法)
第四条  法第五条第一項第二号に掲げる道府県民税法人税割減収見込額は、次の算式によって算定した額とする。
  算式
{(A×α+B)×1/β―(A×α+B)}×γ
算式の符号
A 普通交付税に関する省令(昭和37年自治省令第17号。以下「普通交付税省令」という。)第18条第4項第1号の算式の符号Aに同じ。
B 普通交付税省令第18条第4項第1号の算式の符号Bに同じ。
α 普通交付税省令第18条第4項第1号の算式の符号αに同じ。
β 0.880630631
γ 1.143973461

(法人事業税減収見込額の算定方法)
第五条  法第五条第一項第三号に掲げる法人事業税減収見込額は、次の算式によって算定した額とする。
  算式
[{(A×α+D)×1/β―(A×α+D)}+{(B×α+E)×1/γ―(B×α+E)}+{(C+F)―(C+F)}]×δ
算式の符号
A 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Aに同じ。
B 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Bに同じ。
C 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Cに同じ。
D 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Dに同じ。
E 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Eに同じ。
F 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号Fに同じ。
α 普通交付税省令第19条第3項第1号の算式の符号αに同じ。
β 0.883955600
γ 0.866666667
δ 1.105069788

(道府県たばこ税増収見込額の算定方法)
第六条  法第五条第一項第四号に掲げる道府県たばこ税増収見込額は、次の算式によって算定した額とする。
  算式
(A×α)×β
(A×α)に500未満の端数があるときはその端数を切り捨て、500以上1,000未満の端数があるときはその端数を1,000とする。
算式の符号
A 普通交付税省令第21条の算式の符号Aに同じ。
α 普通交付税省令第21条の算式の符号αに同じ。
β 0.1748

(市町村民税所得割減収見込額の算定方法)
第七条  法第五条第三項第一号に掲げる市町村民税所得割減収見込額は、次の算式によって算定した額として総務大臣が通知した額とする。
  算式
{A+(B+C)+D}×α
算式の符号
A 市町村税課税状況調第12表又は第59表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごと(「700万円を超え1,000万円以下」、「1,000万円を超え2,000万円以下」及び「2,000万円を超える金額」に限る。以下この算式の符号Aにおいて同じ。)に次の算式により算定した額の合計額
算式
(a×b−b×c)×2÷10
算式の符号
a 市町村税課税状況調第59表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「総所得金額、山林所得金額及び退職所得金額分」欄の当該市町村の額をそれぞれ市町村税課税状況調第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「納税義務者数」の「計」欄の当該市町村の数で除して得た額(円未満の端数があるときは、その端数金額を四捨五入する。)
b 市町村税課税状況調第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該市町村の数にそれぞれ別表第2のA欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)
c 460,000円
B 市町村税課税状況調第11表又は第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとに次の算式により算定したdの額とeの額との小さい方の額の合計額
算式
d=(1211)×g
e={(1212)−(1111)}×0.15
算式の符号
12 市町村税課税状況調第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該市町村の数にそれぞれ別表第2のA欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)
11 市町村税課税状況調第11表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該市町村の数にそれぞれ別表第2のB欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)
g 「課税標準額の段階」ごとに別表第2のC欄に定める単位額
12 市町村税課税状況調第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「算出税額」欄の当該市町村の額
11 市町村税課税状況調第11表において12に相当する欄の額
12 市町村税課税状況調第12表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「税額控除額」の「計」欄の当該市町村の額
11 市町村税課税状況調第11表において
12に相当する欄の額
C 市町村税課税状況調第11表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「有資格者」欄の当該市町村の数にそれぞれ別表第2のB欄に定める率を乗じて得た数(整数未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)の合計数に27,884円を乗じて得た額 
D 市町村税課税状況調第58表の表側「市町村民税」の「課税標準額の段階」ごとの表頭「扶養」の「特定扶養親族(16歳〜22歳)」欄の当該市町村の額にそれぞれ別表第2のD欄に定める率を乗じて得た額(千円未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。)の合計額
α 0.953

(市町村民税法人税割減収見込額の算定方法)
第八条  法第五条第三項第二号に掲げる市町村民税法人税割減収見込額は、次の算式によって算定した額とする。ただし、当該額が負となる場合には、当該額は零とする。
  算式
{(A×α+B)×1/β―(A×α+B)}×γ
算式の符号
A 普通交付税省令第31条第4項第1号の算式の符号Aに同じ。
B 普通交付税省令第31条第4項第1号の算式の符号Bに同じ。
α 普通交付税省令第31条第4項第1号の算式の符号αに同じ。
β 0.880630631
γ 1.128116027

(市町村たばこ税の増収見込額の算定方法)
第九条  法第五条第三項第三号に掲げる市町村たばこ税増収見込額は、次の算式によって算定した額とする。
算式
(A×B)×α
(A×B)に500未満の端数があるときはその端数を切り捨て、500以上1,000未満の端数があるときはその端数を1,000とする。
算式の符号
A 普通交付税省令第34条第1号の算式の符号Aに同じ。
B 普通交付税省令第34条第1号の算式の符号Bに同じ。
α 0.2325

(減額未済額の翌年度以降の第一種交付金の額からの減額)
第十条  法第六条第二項後段の場合において、当該年度の第一種交付金(法第三条第二項に規定する第一種交付金をいう。以下同じ。)の額から同項に規定する精算額を減額してもなお減額しきれない額(以下この条において「減額未済額」という。)があるときは、当該減額未済額は、当該年度の翌年度に交付すべき第一種交付金の額から減額するものとし、当該減額をしてもなお減額しきれない減額未済額がある場合には、当該減額しきれない減額未済額は、当該翌年度に引き続く各年度において交付すべき第一種交付金の額から順次減額するものとする。

(第一種交付金の総額と各地方公共団体の第一種交付金の額の合算額等との差額の調整方法)
第十一条  法第七条の規定により、法第四条に規定する当該年度分として交付すべき第一種交付金の総額(以下この条において「第一種交付金の総額」という。)が、当該年度において各地方公共団体について法第五条及び法第六条の規定により算定した第一種交付金の額の合算額に法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第二項の規定により交付すべき第一種交付金の額を加算した額(以下この条において「各地方公共団体の第一種交付金の額の合算額等」という。)を超える場合には、各地方公共団体に交付すべき第一種交付金の額に、次の各号に掲げる地方公共団体の区分に応じ当該各号に定める額を加算するものとする。
 都道府県
 次の算式によって算定した額
  算式
(A―B)×c÷(C+D)
  算式の符号
   A 第一種交付金の総額
   B 各地方公共団体の第一種交付金の額の合算額等
   C 法第5条第1項に規定する都道府県減収見込額の総額
   D 法第5条第3項に規定する市町村減収見込額(同項の規定により算定した第一種交付金の額が零となる市町村に係る市町村減収見込額は零とする。以下この条において同じ。)の総額
   c 当該都道府県の法第5条第1項に規定する都道府県減収見込額
 市町村
  次の算式によって算定した額
算式
(A−B)×d÷C+D
算式の符号
A 前号の算式の符号Aに同じ。
B 前号の算式の符号Bに同じ。
C 前号の算式の符号のCに同じ。
D 前号の算式の符号Dに同じ。
d 当該市町村の法第5条第3項に規定する市町村減収見込額
 法第七条の規定により、第一種交付金の総額が、各地方公共団体の第一種交付金の額の合算額等に満たない場合には、各地方公共団体に交付すべき第一種交付金の額から、次の各号に掲げる地方公共団体の区分に応じ当該各号に定める額を減額するものとする。
 都道府県

  次の算式によって算定した額
算式
(B−A)×c÷C+D
算式の符号
A 前項第1号の算式の符号Aに同じ。
B 前項第1号の算式の符号Bに同じ。
C 前項第1号の算式の符号Cに同じ。
D 前項第1号の算式の符号Dに同じ。
c 前項第1号の算式の符号cに同じ。
 市町村
  次の算式によって算定した額
算式
(B−A)×d÷C+D
算式の符号
A 前項第1号の算式の符号Aに同じ。
B 前項第1号の算式の符号Bに同じ。
C 前項第1号の算式の符号Cに同じ。
D 前項第1号の算式の符号Dに同じ。
d 前項第2号の算式の符号dに同じ。
 前項の場合において、同項各号に定める額を交付すべき第一種交付金の額から減額しきれない地方公共団体があるときは、当該減額しきれない額の合算額を、当該減額しきれない地方公共団体以外の地方公共団体の間で前項各号の算式に準じてあん分し、これらの地方公共団体に対し交付すべき第一種交付金の額から更に減額する。
 前三項の規定により加算又は減額を行ってもなお第一種交付金の総額と各地方公共団体に交付すべき第一種交付金の額の合算額等との間に差額があるときは、その差額については、都道府県減収見込額又は市町村減収見込額の最も大きい地方公共団体に交付すべき第一種交付金の額に加算し、又はこれから減額する。

(各地方公共団体に交付すべき第二種交付金の算定方法)
第十一条の2  法第七条の3第一項及び第三項の人口は、普通交付税に関する省令(昭和三十七年自治省令第十七号)第五条の規定により算定した人口とする。
 法第七条の3第一項の場合において、同項に規定する当該年度における都道府県第二種交付金総額(次項において「都道府県第二種交付金総額」という。)と当該額を各都道府県の人口であん分した額の合算額との間に差額があるときは、その差額については、当該あん分した額の最も大きい都道府県に交付すべき第二種交付金(法第三条第二項に規定する第二種交付金をいう。以下同じ。)の額に加算し、又はこれから減額する。
 法第七条の3第三項の場合において、同項に規定する当該年度における第二種交付金の総額から都道府県第二種交付金総額を控除して得た額と当該額を市町村の人口であん分した額の合算額との間に差額があるときは、その差額については、当該あん分した額の最も大きい市町村に交付すべき第二種交付金の額に加算し、又はこれから減額する。

(あん分率)
第十一条の3  法第七条の3第二項に規定する総務省令で定める率は、〇・九五二二一八四三〇とする。

(都区調整率)
第十二条  法第十四条第二項において読み替えられた地方交付税法第十四条第一項に規定する都区調整率は、次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める率とする。ただし、地方特例交付金等の地方財政の特別措置に関する法律施行令(平成十一年政令第九十五号。以下「令」という。)第二条第四号ロの都区調整率については、第一号に定める率とする。
 都が不交付見込都道府県の場合
  次の算式によって算定した率
算式
D÷A+B+C+D
算式の符号
A 当該年度の都に係る法第5条第1項第1号に規定する道府県民税所得割減収見込額
B 当該年度の都に係る法第5条第1項第2号に規定する道府県民税法人税割減収見込額
C 当該年度の都に係る法第5条第1項第3号に規定する法人事業税減収見込額
D 当該年度の特別区に係る法第5条第1項に規定する市町村民税法人税割減収見込額
 都が交付見込都道府県の場合
  次の算式によって算定した率
算式
D÷(A+B+D)
算式の符号
A 前号の算式の符号Aに同じ。
B 前号の算式の符号Bに同じ。
D 前号の算式の符号Dに同じ。
 前項の都区調整率を算定する場合においては、当該都区調整率に小数点以下九位未満の端数があるときは、その端数を四捨五入する。

(廃置分合又は境界変更があった場合の交付金の額の算定)
第十三条  法第十二条において準用する地方交付税法第八条に定める期日(以下「交付金の算定期日」という。)後において地方公共団体の廃置分合又は境界変更があった場合においては、法第十二条において準用する地方交付税法第九条第二号の規定によって関係地方公共団体に対して交付すべき交付金の額は、次の各号に定めるところによる。
 廃置分合によって一の地方公共団体の区域が分割された場合において、当該廃置分合の期日後において関係地方公共団体に対して交付すべき交付金の額は、当該廃置分合前の地方公共団体に対して当該期日後において交付すべきであった交付金の額を、当該廃置分合により分割される区域を基礎とする独立の地方公共団体がそれぞれ当該年度の四月一日に存在したものと仮定した場合において、これらの地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額にあん分した額とする。
 境界変更によって一の地方公共団体がその区域を減じた場合において、当該境界変更の期日後において当該地方公共団体に対して交付すべき交付金の額は、当該境界変更前の地方公共団体に対して当該期日後において交付すべきであった交付金の額から、当該額を境界変更により減ずる区域及びその区域を除いた当該地方公共団体の区域のそれぞれを基礎とする独立の地方公共団体が当該年度の四月一日に存在したものと仮定した場合において、これらの地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額にあん分した額のうち、境界変更により減ずる区域に係るあん分額を除いた額とし、新たにその区域が属することとなった地方公共団体に対して当該期日後において交付すべき交付金の額は、当該期日後においてその地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額に当該境界変更により減ずる区域に係るあん分額を加えた額とする。

(廃置分合又は境界変更があった場合の四月において交付する交付金の額の算定)
第十四条  交付金の算定期日以前一年以内に地方公共団体の廃置分合又は境界変更があった場合における法第九条第四項の規定による関係地方公共団体に係る前年度の交付金の額(以下この条において「交付金の額」という。)は、次の各号に定めるところによる。
 廃置分合により一の地方公共団体の区域の全部が他の地方公共団体の区域となったときは、当該廃置分合前の関係地方公共団体に係る交付金の額の合算額をもって、当該地方公共団体が新たに属することとなった地方公共団体の交付金の額とする。
 廃置分合により一の地方公共団体の区域が分割された場合において、分割された区域に係る交付金の額は、当該廃置分合前の地方公共団体の交付金の額を、当該廃置分合により分割された区域を基礎とする独立の地方公共団体がそれぞれ当該年度の前年度の四月一日に存在したものと仮定した場合において、これらの地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額にあん分した額とする。
 境界変更により一の地方公共団体がその区域を減じた場合における当該地方公共団体の交付金の額は、当該境界変更前の地方公共団体に係る交付金の額から当該額を境界変更により減ずる区域及びその区域を除いた当該地方公共団体の区域のそれぞれを基礎とする独立の地方公共団体が当該年度の前年度の四月一日に存在したものと仮定した場合において、これらの地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額にあん分した額のうち、境界変更により減ずる区域に係るあん分額を除いた額とし、新たにその区域が属することとなった地方公共団体の交付金の額は、その地方公共団体に係る交付金の額に当該境界変更により減ずる区域に係るあん分額を加えた額とする。
 前項の場合において、関係地方公共団体のうちに第一種交付金が交付されない地方公共団体があるときは、廃置分合又は境界変更後の地方公共団体に係る第一種交付金の額は、前項に規定する方法に準じて算定した廃置分合又は境界変更に係る区域(以下「当該区域」という。)に係る法第五条第一項各号又は第三項各号に掲げる額(以下「各増減収見込額」という。)と当該区域が新たに属することとなる廃置分合又は境界変更前の地方公共団体に係る各増減収見込額との合算額又は当該区域が従前属していた地方公共団体に係る各増減収見込額から当該区域に係る各増減収見込額を控除した額を各増減収見込額として、法第五条から第七条までの規定を適用して算定した額とする。前項第二号又は第三号に規定する方法に準じて第一種交付金の額を算定した場合に、当該区域を基礎とする独立の地方公共団体が、第一種交付金が交付されない地方公共団体となるときも同様とする。
 交付金の算定期日後当該年度の交付金が決定されるまでの間に地方公共団体の廃置分合又は境界変更があった場合における交付金の交付については、前二項の規定の例による。

(廃置分合又は境界変更があった場合の交付金の額の算定方法)
第十五条  前二条の場合において、当該年度又は当該年度の前年度の四月一日に存在したものと仮定した地方公共団体に対して交付すべきものとされる交付金の額は、法、令及びこの省令の当該年度分又は当該年度の前年度分の交付金の額の算定の方法によるものとする。
 都道府県の境界変更があった場合における第十三条第二号及び前条第一項第三号に規定する当該境界変更の区域に係る都道府県の交付金の額は、前項の規定にかかわらず、当該境界変更前の都道府県に係る当該年度又は当該年度の前年度の法第五条第一項各号に掲げる額及び第二種交付金の額を当該境界変更の区域に係る官報で公示された最近の国勢調査の結果による人口(以下「人口」という。)と当該境界変更の区域に係る人口を除いた当該都道府県の人口とであん分し、当該あん分した額をそれぞれ当該境界変更の区域及び当該境界変更の区域を除いた区域の同項各号に掲げる額及び第二種交付金の額として、算定するものとする。
 市町村の境界変更があった場合における第十三条第二号及び前条第一項第三号に規定する当該境界変更の区域に係る市町村の交付金の額は、総務大臣が当該境界変更により減じる区域に係る人口が著しく少ないこと等特別の事情があると認めるときは、前項の規定に準じて算定する。この場合において、同項中「法第五条第一項各号に掲げる額」とあるのは、「法第五条第三項各号に掲げる額」と読み替えるものとする。

(第一種交付金の額の算定の基礎に用いた数の錯誤に係る措置)
第十六条  第一種交付金の額の算定の基礎に用いた数について錯誤があったことを発見した場合における法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第一項の規定による措置は、法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第二項に規定する場合を除き、次の各号に定めるところによる。
 錯誤に係る数を第一種交付金の額の算定の基礎に用いた年度(以下この条及び次条において「交付年度」という。)において法第五条第一項又は第三項の規定により第一種交付金の交付を受けることとされた地方公共団体で、当該錯誤がなかったものと仮定した場合においても第一種交付金の交付を受けることとされるものについては、当該錯誤に係る額を、錯誤があったことを発見した年度(六月一日以後に発見した錯誤については、総務大臣が特に指定するものを除き、その翌年度とする。以下この条において「発見年度」という。)の各増減収見込額に加算し、又はこれらから減額するものとする。
 交付年度において法第五条第一項又は第三項の規定により第一種交付金の交付を受けることとされた地方公共団体で、当該錯誤がなかったものと仮定した場合においては第一種交付金の交付を受けないこととされるものについては、交付年度分の法第五条第一項又は第三項の規定により算出される交付すべき第一種交付金の額(以下「交付基準額」という。)を、発見年度の交付基準額から減額するものとする。
 交付年度において法第五条第一項又は第三項の規定により第一種交付金の交付を受けないこととされた地方公共団体で、当該錯誤がなかったものと仮定した場合においてはこれらの規定により第一種交付金の交付を受けることとされるものについては、当該受けることとされる交付基準額を発見年度の交付基準額に加算するものとする。
 当該年度の四月一日以前に市町村の廃置分合又は境界変更があった場合においては、関係市町村の前年度以前の年度の各増減収見込額に係る錯誤の額は、当該錯誤を生じた区域が明らかであるときはこれを当該区域が属することとなった市町村の各増減収見込額に加算し、又はこれらから減額するものとし、当該錯誤を生じた区域が明らかでないときは廃置分合又は境界変更に係る区域ごとに算定した各増減収見込額によってこれをあん分し、当該あん分した額をそれぞれ廃置分合又は境界変更に係る区域が属することとなった市町村の各増減収見込額に加算し、又はこれらから減額するものとする。
 第一項の規定によって各増減収見込額若しくは交付基準額に加算し、又はこれらから減額する場合において、当該地方公共団体に対して交付すべき第一種交付金の額が著しく少額となるときその他特別の理由があるときは、総務大臣は、当該加算し、又は減額すべき額の一部を発見年度の翌年度以降に繰り延べてそれぞれ加算し、又は減額することができる。
 前項の規定によって各増減収見込額若しくは交付基準額に加算し、又はこれらから減額すべき額の一部を発見年度の翌年度以降に繰り延べてそれぞれ加算し、又は減額することとする場合において、当該繰り延べられた加算し、若しくは減額すべき額(以下この項において「繰延べ額」という。)を加算し、若しくは減額しないこととしても法第五条第一項若しくは第三項の規定により第一種交付金が交付されないこととなるとき又は繰延べ額を加算し、若しくは減額した結果第一種交付金が交付されないこととなるときは、繰延べ額を加算し、又は減額しないこととし、当該繰延べ額について次条に準じて算定した額を返還させることができる。

第十七条  第一種交付金の額の算定の基礎に用いた数について錯誤があったことを発見した場合における法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第二項に規定する地方公共団体で、交付年度分として交付を受けた第一種交付金の額が交付を受けるべきであった第一種交付金の額に満たないものに対し、当該不足額を交付年度以後の年度において交付するときは、当該年度において交付基準額に当該不足額を加算し、法第五条から法第七条までの規定により算定した額を交付するものとする。
 第一種交付金の額の算定の基礎に用いた数について錯誤があったことを発見した場合における法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第二項に規定する地方公共団体で、交付年度分として交付を受けた第一種交付金の額が交付を受けるべきであった第一種交付金の額を超えるものは、交付年度以後の年度において当該超過額を返還しなければならない。
 第一項の規定により第一種交付金の交付を受けるべき地方公共団体が同一年度において、前項の規定により第一種交付金を返還しなければならない場合においては、前二項の規定にかかわらず、当該交付を受けるべき第一種交付金の額から当該返還すべき第一種交付金の額を控除した額を交付し、又は当該返還すべき第一種交付金の額から当該交付を受けるべき第一種交付金の額を控除した額を返還させることができる。
 前二項の規定によって返還する額が著しく多額であるとき、その他特別の理由があると認める場合においては、総務大臣は、当該返還額の一部を前二項の規定により返還すべき年度の翌年度以降に繰り延べて返還させることができる。

第十八条  前条の規定は、第二種交付金の額の算定の基礎に用いた数について錯誤があったことを発見した場合における法第十二条において準用する地方交付税法第十九条第一項に規定する地方公共団体について準用する。この場合において、前条第一項中「交付年度」とあるのは「錯誤に係る数を第二種交付金の額の算定の基礎に用いた年度(以下この条において「交付年度」という。)」と、「第一種交付金」とあるのは「第二種交付金」と、「交付基準額に当該不足額を加算し、法第五条から法第七条までの規定により算定した額」とあるのは「法第七条の3第一項又は第三項の規定により算定した第二種交付金の額に当該不足額を加算した額」と、前条第二項及び第三項中「第一種交付金」とあるのは「第二種交付金」と読み替えるものとする。

(意見の聴取)
第十九条  地方特例交付金について法第十二条において準用する地方交付税法第二十条第一項の規定による意見の聴取を行う場合には法第八条並びに法第十二条において準用する地方交付税法第十八条及び第十九条に規定する措置をしようとする事由並びに意見の聴取の期日及び場所を、法第十二条において準用する地方交付税法第二十条第二項の規定による意見の聴取を行う場合には意見の聴取の期日及び場所を、それぞれ期日の一週間前までに、文書によって関係地方公共団体に通知するものとし、かつ、意見の聴取の期日及び場所を公示するものとする。
 法第十二条において準用する地方交付税法第二十条第一項及び第二項の規定による意見の聴取に際しては、関係地方公共団体は、当該意見の聴取に係る事案について意見を述べ、かつ、必要な証拠を提出することができる。
 法第十二条において準用する地方交付税法第二十条第一項及び第二項の規定による意見の聴取を行う場合において、必要があると認めるときは、総務大臣は、地方財政に関し専門的知識を有する参考人の出頭を求め、その意見を聴くことができる。

   附 則 抄

(施行期日)
 この省令は、公布の日から施行する。
 東京都三宅村における第十一条の2第一項の規定の適用については、同項中「普通交付税に関する省令(昭和三十七年自治省令第十七号)第五条の規定により算定した人口」とあるのは「普通交付税に関する省令(昭和三十七年自治省令第十七号)附則第二十一条の規定により算定した人口」とする。

   附 則 (平成一一年七月二三日自治省令第二十八号)

 この省令は、公布の日から施行する。
   附 則 (平成一二年七月二四日自治省令第四十二号)

 この省令は、公布の日から施行し、平成十二年度分の地方特例交付金から適用する。
   附 則 (平成一二年九月一四日自治省令第四十四号)

 この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
   附 則 (平成一三年七月三一日総務省令第百八号)

 この省令は、公布の日から施行し、平成十三年度分の地方特例交付金から適用する。
   附 則 (平成一四年七月二六日総務省令第八十三号)

 この省令は、公布の日から施行し、平成十四年度分の地方特例交付金から適用する。
   附 則 (平成一五年三月三一日総務省令第六十八号)

 この省令は、公布の日から施行する。
 平成十五年四月において各地方公共団体に対し交付すべき地方特例交付金の額は、次の各号に掲げる地方公共団体の種類に応じ当該各号に定める額とする。
 都道府県 次の算式により算定した額
算式
A×1÷2+B×1÷2
算式の符号
 A 当該都道府県に対する平成十四年度分の交付金(地方交付税法等の一部を改正する法律(この項において「平成十五年度地方交付税法等改正法」という。)の規定による改正前の地方特例交付金等の地方財政の特別措置に関する法律第三条に規定する交付金をいう。以下この項及び次項において同じ。)の額に平成十五年度分の第一種交付金(地方特例交付金等の地方財政の特別措置に関する法律(以下この項において「法」という。)第三条第二項に規定する第一種交付金をいう。以下同じ。)の総額の平成十四年度分の交付金の総額に対する割合を乗じて得た額
 B 平成十五年度分の都道府県第二種交付金総額(法第七条の3第一項に規定する都道府県第二種交付金総額をいう。以下この項において同じ。)を当該都道府県の普通交付税に関する省令(昭和三十七年自治省令第十七号)第五条の規定により算定した人口(以下この項において「人口」という。)であん分した額
 市町村(特別区を含む。以下同じ。) 次の算式により算定した額
算式
A×1÷2+B×1÷2
算式の符号
 A 当該市町村に対する平成十四年度分の交付金の額に平成十五年度分の第一種交付金の総額の平成十四年度分の交付金の総額に対する割合を乗じて得た額
 B 平成十五年度分の第二種交付金(法第三条第二項に規定する第二種交付金をいう。)の総額から都道府県第二種交付金総額を控除して得た額を当該市町村の人口であん分した額
 前項の場合において、平成十五年四月一日以前一年内及び同年四月二日から平成十五年度の地方特例交付金の四月に交付すべき額が交付されるまでの間に地方公共団体の廃置分合又は境界変更があった場合における同項各号の算式に用いる平成十四年度分の交付金の額は、次の各号に定めるところによる。
 廃置分合により一の地方公共団体の区域の全部が他の地方公共団体の区域となったときは、当該廃置分合前の関係地方公共団体に係る平成十四年度分の交付金の額の合算額をもって、当該地方公共団体が新たに属することとなった地方公共団体の同年度分の交付金の額とする。
 廃置分合により一の地方公共団体の区域が分割されたときは、当該廃置分合前の地方公共団体の平成十四年度分の交付金の額を当該廃置分合により分割された区域を基礎とする独立の地方公共団体がそれぞれ平成十四年四月一日に存在したものと仮定した場合に算定される交付金の額にあん分した額をもって、分割された区域を基礎とする地方公共団体に係る同年度分の交付金の額とする。
 境界変更により一の地方公共団体がその区域を減じた場合における当該地方公共団体の平成十四年度分の交付金の額は、当該境界変更前の地方公共団体に係る平成十四年度分の交付金の額から当該額を境界変更により減ずる区域及びその区域を除いた当該地方公共団体の区域のそれぞれを基礎とする独立の地方公共団体が平成十四年四月一日に存在したものと仮定した場合において、これらの地方公共団体に対して交付すべきであった交付金の額にあん分した額のうち、境界変更により減ずる区域に係るあん分額を除いた額とし、新たにその区域が属することとなった地方公共団体の平成十四年度分の交付金の額は、その地方公共団体に係る平成十四年度分の交付金の額に当該境界変更により減ずる区域に係るあん分額を加えた額とする。
 前二項の場合において、算式の符号の額、算式の過程及び算定した額に五百円未満の端数があるときはその端数金額を切り捨て、五百円以上千円未満の端数があるときはその端数金額を千円として計算するものとする。

   附 則 (平成一五年七月二五日総務省令第百三号)

 この省令は、公布の日から施行し、平成十五年度分の地方特例交付金から適用する。

別表第一
道府県民税所得割減収見込額の段階別有資格者数等に係る乗率等(第3条関係)
課税標準額の段階 乗率等
     
700万円以下 1.060 1.023 4,933 0.000855
700万円超  1.000 1.000 9,297 0.001280


別表第二
市町村民税所得割減収見込額の段階別有資格者数等に係る乗率等(第7条関係)
課税標準額の段階 乗率等
     
5万円以下 12.683 1.053 24,000 0.001481
5万円超   10万円以下 2.059 1.058 24,000 0.001280
10万円超   20万円以下 1.569 1.038 24,000 0.001280
20万円超   40万円以下 1.129 1.015 24,000 0.001280
40万円超   60万円以下 1.028 1.007 24,000 0.001280
60万円超   80万円以下 1.013 1.003 24,000 0.001280
80万円超   120万円以下 1.011 1.002 24,000 0.001280
120万円超   160万円以下 1.011 1.002 24,000 0.001280
160万円超   200万円以下 1.011 1.003 24,000 0.001280
200万円超   300万円以下 1.006 1.001 26,471 0.003413
300万円超   400万円以下 1.001 1.000 28,743 0.003413
400万円超   550万円以下 1.000 1.000 29,808 0.003413
550万円超   700万円以下 1.000 1.000 30,439 0.003413
700万円超 1,000万円以下 1.000 1.000 30,685 0.004267
1,000万円超 2,000万円以下 1.000 1.000 30,720 0.004267
2,000万円超         1.000 1.000 30,730 0.004267



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